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唾液検査は高いでしょうか?

こんばんは。

今回で3回目くらいになりますが、唾液検査について題材にしたいと思います。


おかげさまで、皆様のご理解をいただき、成人での唾液検査実施率は8割前後となっております。
ただ、小児においては、う蝕がある子供さんは実施する可能性が高いですが、う蝕がない子供さんでは非常に実施率が低いのが現状です。
これは、私がしっかりと唾液検査の重要性、う蝕の成り立ちについて説明できていないからだと反省しております。
唾液検査の目的は、第一にう蝕のなりやすさ、なりにくさをリスク判定することです。そうすることで、自分の口の健康について、子供の口の健康について考えることができます。
第二に、う蝕の成り立ちについて勉強してもらうことです。唾液検査の結果をお話するときに簡潔にお話致しますが、それに補足して健康手帳をお渡ししております。この中に、う蝕についての知識を記載しており、どうしたらう蝕を防げるのかご理解していただけます。この内容は、1000円から1500円相当の本の内容に該当しますが、それを無料でおお渡ししております。
第三に、患者さん自身に勉強してもらったことで、口腔の健康への意識、ホームケアに対する意識を変えることです。

当院は、唾液検査だけを考えれば、赤字(検査材料、診察時間、人件費など)と言っても過言ではないですが、真にこの地域からう蝕を無くすため、口腔の健康を良くするに日々努力しております。まだまだ、足りないとは思いますが、お一人でも賛同していただけたら幸いです。
確かに一時的な3000円は高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、前述しましたとおり、覚悟と信念をもって実施しておりますので、ご理解いただきたいと思います。

私は、う蝕のない子供こそ(そのご両親)、しっかりとう蝕のリスクを知り、自分の口を知り、う蝕について勉強してほしいと考えております。

確かに、最近の子供さんは、小さい頃からフッ素洗口・フッ素塗布や、医療券で無料か安価に歯科受診することができるためう蝕が少ないのも事実です。
しかしながら、中学生、高校生、大学生と、フッ素塗布ができなくなった、もしくは歯科受診に通常の診療費がかかるようになった、親の手から離れた、生活環境が変わってから、う蝕ができる・歯科から遠ざかることが多いのも事実だと思います。

成人まで、う蝕が0で管理できれば、一生う蝕が0、もしくはう蝕で失う歯を限りなく0にできることが報告されています。
また歯肉炎を含む歯周病に関しても、成人までの管理が大事です。成人前後までに、お口の中の細菌叢(細菌のバランス・善玉菌・悪玉菌の比率)が決まると言われています。

一番大事な時期に、受験であったり、部活であったり、生活環境が一変することで歯科受診が遠ざかる方が多く、結局う蝕がなかった人でもう蝕をつくってくるのが現状です。

確かに忙しい時期に、幼稚園・小学生程歯科受診できないかもしれません。しかし、お口のリスク・お口の健康の知識をしっかりと知り、正しいホームケアができれば、春休み・夏休み・冬休みといった大型の連休だけでも受診といった形でも問題ないはずです。


日々、皆様の口腔の健康を守る、口腔の健康に対する意識を変えてもらうにはどうしたらいいのか模索しております。

とりとめのない文章をお読み頂きありがとうございました。


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